「現実を変えたい」と思ったとき、私たちはまず「行動すること」が大事だとよく耳にします。けれど、行動したのに変われない――そう感じることはありませんか?私自身の経験を交えてお伝えします。
行動することの価値
行動することは、たとえ結果が失敗に見えても意味があります。大切なのは「行動した事実を認めること」。その一歩を踏み出したこと自体に価値があり、そこに失敗は存在しません。
外側のチャレンジでは変わらなかった
私は仕事と子育てと家事で体が辛く、子どもと過ごす時間がほとんど取れなくて悩んだことがありました。自分の時間も欲しかった。そんなとき、勤務日数を減らしたり、学び直したかった語学を再開したりと、外側に向けたチャレンジをしました。確かに体の調子や時間を取り戻し、現実が変わった部分もあったけれど、心の苦しさは残ったままでした。行動しても「しんどい状態」から抜け出すことができなかったのです。
心を縛る「思い込み」
その理由は、心の奥にある「思い込み」でした。幼少期の家族の環境で、幼い心が親に愛されるために解釈した価値観が、自分を縛り続けていたのです。状態を変えても、内側から自分を責める声が消えず、苦しさは続きました。そんなとき、カウンセリングを受け、心に向き合う学びを始めました。
知識はあるのに変われないとき
心理学やコーチングなど学びを続けていても、「思い込みを認識しているの変われない」と感じる瞬間があります。頭では理解しているのに、過去のつらい感情や弱さを言葉にできず抱え込んでしまう。その結果、変われない自分に自信を失ってしまうことも。
変化を妨げているのは、「心の痛みに触れ、受け容れることがまだ十分に準備できていないとき」なのかもしれません。自分の状態を頭で理解していても、本音を話せない――それはまだ本当の痛みに向き合えないサインでもあります。
安心できる場で話すことの力
ここで大切なのは、安心できる場で正直になり、出来事とその時の気持ちを言葉にすること。答えを出す必要はなく、ただ聴いてもらうだけで十分です。話すことで、自分の深いところにある感情をすくい取るそのプロセスこそが心を軽くし、現実を少しずつ動かしていく力になります。
「思い込み」は頭で理解していても、心の奥に残り続けることがあります。だからこそ、知識を“頭の理解”で終わらせず、“心の体験”へとつなげることが重要です。子どもの頃に聞いてもらえなかった本当の気持ちを、今こそ自分自身が感じ切って認めてあげる――それが癒しと変化の大きな一歩になります。
小さな行動から始める
今の状態が苦しいとき、感情を感じると同時に、今の状態を少し軽くするために、まずはできることを小さく始めてみてください。
・ホッとしたいからコーヒーを一人で味わう
・疲れているから30分だけ寝る
そんな身近な行動で、自分を労わってみてください。自分のための小さな行動を重ねていくと、次第に現実を動かす具体的な行動を取りたくなる自分が表れてきます。
自分の正直な気持ちを見つけにいこう
行動は確かに現実を動かす力になります。けれど、心の奥にある思い込みや抑え込んだ感情を見つけない限り、苦しさは続いてしまうかもしれません。
もし「行動しても変わらない」と感じているなら、まずは自分の正直な気持ちを見つけにいきましょう。そこから、あなたのものごとへの捉え方が変わり、これまでマイナスに解釈していた現実の見え方が、少しずつ変わり始めるはずです。
すぐ試せる小さなステップ ✨
小さな休息を許す 「10分だけ自分のために休む」と決めて、心と体を緩める時間を意識的に持つ。緩んだ体を感じ尽くす。小さな行動を「自分のためにできた」と認める。
ノートに書き出す 今の気持ちを「良い・悪い」ではなく、そのまま言葉にする。
例:「辛い、苦しい」「一人になりたい」「人に頼りたい」「不安だ」「さびしい」など感情が湧いたときの場面を細かく書き出して眺める。「自分はこんなふうに見て、感じているんだ」と認める。
信頼できる人に話す 家族や友人、あるいは専門家に、正直な気持ちを一度だけでも伝えてみる。最初、自分が本音を話しているか、分からないかもしれない。そんなときは、たとえスッキリしなかったとしても、「人に心の内を話すことができた」と認める。

少しずつ自分の気持ちを理解し、湧いてくる感情を「良い・悪い」で判断せずにそのまま受け止めていくと、どんな気持ちであっても「自分が自分の味方でいる」という安心感が生まれます。
その安心感が、自己信頼の土台になります。
自分の気持ちを見つけて迎え入れ、どんな自分も受け容れる。これこそが、現実が変わる重要な初めの一歩になります。



※コメントは最大500文字、2回まで送信できます