順番待ちから見える人の無意識

潜在意識

東京の朝、通勤ラッシュの時間。 地下鉄の上り列車を待つホームには人が次々と集まり、ドアの左右に慌ただしく列を作っていく。

通路が狭いため、きれいに横一列には並べない。列は先頭から後方へと折りたたまれるように二重三重に重なり、外から見ると最後尾がどこなのか分かりにくい。それでも並んでいる人たちは、スマホ片手でも順番を理解している。

私の後ろに来た若い女性は、少しドアに近い位置に立った。 「この人は先頭の人の後に続いて、先に乗るだろう」そう思った。

やがて列車がホームに滑り込み、ドアが開く。女性は迷うことなく乗り込んでいった。

その姿からは「私は割り込むけれど、私が割り込まれても構わない」という無邪気さは感じられなかった。かといって「私は割り込むけれど、私が割り込まれるのは許さない」と思っているのかどうかは分からない。

順番だけの話なら、それで終わる出来事だ。 けれど感情の面では、私は先に並んでいた人に敬意を払いたい。

だから、この女性の行動は「私は先に並んでいる人に敬意を払いません。だから私も敬意を払われなくていい」と言っているように見えた。

列に割り込む人は、表面的には自分を優先しているように映る。けれど無意識のレベルでは「私は自分を大事にしていない」と語っているようにも見える。

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