人生の後半こそ、自分らしく生きる方向へシフトする|歌うことで見えた本当の願い

音楽と音楽療法

子育てを終えた今、もう一度自分の人生にエネルギーをー。 そんな想いで数十年ぶりにステージに立ちました。 音楽が教えてくれた「人生の後半の喜びと輝き方」を、今日は綴ってみます。

昨日、数十年ぶりにライブに行ってきました。 ダイニングバーで開かれた、従妹の先輩が主催するバンドのライブ「ふぁみりージャズ」。 お客さんも参加できるスタイルで、なんと私も歌わせてもらいました。

このところずっと、心の奥で強く願っていたことがありました。 「もう一度、ステージに立って歌いたい・・・」 ジリジリした思いを抱きながら日々を過ごしていたんですね。そうしていたら先月従妹からライブのお誘いが。 「もしかして歌えたりして…」と胸の中でそっと思い描いていたら、 本当に「ぜひ歌って!」と声をかけてもらえたんです。。。

夢が叶った瞬間でした。

でもね、歌い終えたあと、心に浮かんできたのは、 「ステージに立つ自分」だけじゃなかった。

バンドのメンバーがそれぞれの楽器、パートで力を合わせて、 一つの楽曲を創り上げていく。 その一体感、そして場の豊かさのほうが満たされる・・っていうことに、心が気付いたんですよね。

誰かが引っ張るわけじゃない。 それぞれが、自分の持ち場で楽しみながら、自然に調和していく。 その世界が、今の私の心が求めていたものだったって。

思い返せば、10代の頃。 高校の同級生たちとバンドを組んで、学校帰りに毎日貸しスタジオへ。 当時輝いていたバンドの曲を夢中で練習して、ライブもしました。 高校の友達がたくさん駆けつけてくれて、花束まで贈ってくれて。 今思えば、有料で聴きに来てくれるだけでも嬉しいのに、 お花まで買ってきてくれるなんて… あの頃は若すぎて、そのありがたさをちゃんと受け取れていなかったなぁ。

あの頃の私は、「見てもらう」「完璧に演奏して歌う」ことばかりに意識が向いていて、 お客さんと一緒に場を創るという感覚は、持っていなかった。

でも昨日、歌わせてもらって、はっきりと分かったんですよね。 私が本当に求めていたのは、 独りよがりの歌や演奏に酔いしれることじゃなかった。

お客さんと一緒に創っていく、その場の豊かさ。 一体感。喜び。誰かの心に届いて、共鳴して、笑顔が生まれる。 子どもも大人もスタッフもみんな。歌が上手いとかバンド経験あるとか、そういう尺度じゃなくて、軽い熱量のぬるめの沸点。それが持続可能な力加減でもって喜びを実感できるんだなーって。

それは、30年以上経って、今の私だからこそ見えた景色。 喜怒哀楽愛憎辛苦。五臓六腑を揺らされて、たくさんの感情を経験した。そのおかげで自分の人生、いま一度「自分らしく」生きようとしている今だからこそ、このタイミングで経験して、気付けたことなんですよね。

この機会に、出会いに、すべてに感謝します。 そして、これからは、そんな意識でステージに立ち続けていきたい。 優しい仲間と一緒に、音を、磁場を起こして響き合い、喜びを創っていく人生を。

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